「運動脳」の要約とランニングでメンタルが回復した体験談

メンタル回復術

あのとき、ランニングを始めたから不調から抜け出せたんだ。

「運動脳」を読んで確信に変わりました。

運動は体に良いとはよく言われますが、本書を読めばその根拠が分かります。

現代社会で多くの人々が抱えるストレスやメンタルの問題。これらを軽減し、心身の健康を維持するための鍵が「運動脳」にあるのです。

本記事では、「運動脳」の要約を通じて、ランニングやウォーキングといった運動がどのようにメンタルヘルスに寄与し、ストレスホルモンであるコルチゾールの影響を和らげるのかを探り、実際に私がメンタル回復をした体験談を語ります。

なんとなく不調と感じているあなた、歩くだけでもいいことが起こりますよ。

目次

運動脳(要約)~脳からストレスを追っ払う

脳からストレスを追っ払う

コルチゾールというストレスホルモンとは

自分の番が回ってきました。

会社の技術発表会。壇上に上がると、約150人を目の前にして目がくらみました。

心臓がドキドキし、手が震え、口の中が乾き、最初の一言が出てきません。

あなたも、このような経験をしたことはないでしょうか?

これは、コルチゾールというストレスホルモンのしわざです。

コルチゾールは、ストレスを感じたときに体内で分泌されるホルモンで、心拍数を上げ、エネルギーを供給し、集中力を高める役割を果たします。

たとえ身の危険がなくとも、身体はこの状況を危険とみなし、コルチゾールを分泌して「戦うか逃げるか」の準備をするのです。

しかし、ストレスが慢性的になると問題が生じます。

長期間にわたって高いレベルのコルチゾールが分泌され続けると、記憶や学習を司る脳の「海馬」に悪影響を及ぼします。

過剰なコルチゾールは、海馬の細胞を傷つけ、最終的には死滅させてしまうのです。

慢性的なストレスを抱えている人の脳を調べると、海馬が平均よりも小さいことが確認されています。これは、コルチゾールによって海馬がゆっくりと蝕まれているためです。だからこそ、ストレス管理がとても重要になるのです。

運動でコルチゾールを減少させる

では、どうすればコルチゾールの影響を減らすことができるのでしょうか?

その答えの一つが「運動」です。運動をすると、一時的にコルチゾールのレベルが上がりますが、これは身体が運動というストレスに対応しているためです。しかし、運動が終わるとコルチゾールのレベルは通常の状態に戻ります。

さらに、定期的に運動を続けると、ストレスに対する身体の反応が改善され、コルチゾールの分泌量が抑えられるようになります。つまり、運動は身体を鍛えるだけでなく、ストレスに対する耐性も高める効果があるのです。

運動を習慣にすることで、ストレスに過剰に反応しない身体を作り上げることができます。これにより、日常生活でのストレスをうまく管理し、心身の健康を維持することができるのです。

ランニングを続けたことで蟻地獄から抜け出せた

私は過去に仕事で何をやってもうまく行かない時期がありました。

後述しますが、取引先の担当者からパワハラを受けてたということもあり、すべてが消極的になり、やる気もでない状態でした。

「このままでは本当に腐ってしまう」と思い、何か目標を持とうと、当時募集していたフルマラソンに応募し、それから週2~3回ランニングをすることが日課になりました。

最初の方は「キツイ、苦しい」という感じでしたが、慣れてくると走った後の爽快感が出てき始め、2か月くらい続けた後は、気持ちが前向きになってきました。

そして、いつのまにか仕事への活力も出てきて、だんだんと本来の調子を取り戻していったのです。

これこそが私がストレスに対する耐性がついたと実感した瞬間です。

運動脳(要約)~うつとの関連性

うつとの関連性

近年、ある研究チームが、うつ病の治療に運動が効果的だと立証するいくつかの論文をまとめました。また、毎日20~30分ウォーキングをすることで、うつ病を防ぐ効果があることも分かったようです。

感情を制御している3つの脳内物質

では、なぜ運動でうつ病が治るのか?

感情をコントロールする重要な脳内物質「セロトニン」「ノルアドレナリン」「ドーパミン」についてお話しします。

セロトニンはリラックスと心の安定に寄与し、不安やストレスを和らげます。ヨガや瞑想でその分泌が促進されます。

ノルアドレナリンはやる気や集中力を高め、ストレス時に分泌が増えます。運動がその分泌を促進し、気持ちを前向きにします。

ドーパミンは意欲や満足感を引き出し、達成感や楽しさを感じるときに分泌されます。運動後の爽快感や目標達成の喜びがその効果です。

運動を取り入れることで、これらの物質のバランスを整え、ストレス軽減と気分向上が期待できるわけです。

BDNFというガードマン

近年、神経科学の分野の研究者たちは、「BDNF(脳由来神経栄養因子)」という物質に注目しています。

BDNFは「脳由来神経栄養因子」とも呼ばれ、脳のガードマンのような役割を果たしています。

BDNFは、脳細胞を保護し、新しい神経細胞の成長を促進するタンパク質です。

特に記憶や学習に関わる海馬や、大脳皮質で多く生成されます。BDNFは、脳細胞の生存を助け、シナプスの結びつきを強化し、脳の可塑性を高めます。

これにより、脳が新しい情報を効率的に処理し、記憶を形成する力が強化されるのです。

運動でBDNFが増えていく

運動はBDNFの分泌を促進する最も効果的な方法の一つです。

特に、インターバルトレーニングのような有酸素運動は、BDNFの生成を大幅に増加させます。心拍数が上がることで、脳が活性化し、BDNFが多く生成されるのです。

運動を習慣にすることで、脳の健康を維持し、認知機能の向上やうつ症状の軽減が期待できます。

走ったり、散歩していたりすると、急にアイデアが思い付いたりすることがありますが、これは脳が新しい情報を効率的に処理しているからなのでしょう。

日々の生活に運動を取り入れることで、きっとあなたのメンタルも回復していくことでしょう。

メンタルがぐんぐんよくなり行動を起こす

私は約1年半もの間、取引先の担当者にパワハラを受けていたのですが、ランニングを始めて4か月ほど経ったころ、メンタルの状態もよくなり、自信も出てきて、あるとき、会社の複数人の上司にパワハラを受けていることを相談しました。

以前から直属の上司には相談していたのですが、何も変わらなかったため、今度は証拠を集め、行動を起こしてくれそうな上司に相談したわけです。

すると、取引先との関係性が危うくなるほどのクレームを入れてもらい、パワハラ担当者は別部署に飛ばされました。

メンタル不調のときは、このような行動を起こすことはできなかったのですが、今思うと「ランニングのおかげかなぁ」とこの本を読んでいて思いました。

運動脳(要約)~記憶力が良くなる

記憶力が良くなる

過去10年にわたる実験により、運動をすると「記憶力」が向上することも立証されています。

海馬が2%大きくなった?

海馬は記憶や学習に関わる脳の重要な部分です。

アメリカの研究によれば、定期的な有酸素運動を行ったグループの海馬が1年間で約2%大きくなったことが確認されました。これは、年齢とともに海馬が萎縮していくのを防ぐだけでなく、逆に若返りを促す効果があることを示しています。

研究では、120人の被験者が2つのグループに分けられ、一方のグループは持久力トレーニング、もう一方は軽いエクササイズを行いました。1年後、持久力トレーニングを行ったグループの海馬は平均2%成長していたのに対し、軽いエクササイズを行ったグループの海馬は1.4%縮小していたというものです。

ランニングをしないわけにはいかない

運動は脳の血流を増加させ、新しい神経細胞の成長を促進します。

また、先ほどお話ししたBDNF(脳由来神経栄養因子)の分泌が増えることも、海馬の成長に寄与しています。これにより、記憶力が向上し、認知機能全般が強化されるのです。

ランニングやウォーキングのような定期的な運動を習慣にして、海馬を健康に保ち、記憶力や認知機能を向上させていくしかありません。

1日7,000歩のウォーキングを続ける

パワハラからの脱却を期に、私はかれこれ4年間は定期的なランニングを続けています。

おかげでメンタルは安定しています。

もちろん、私も落ち込んだり、仕事やプライベートがうまく行かないことは今でもあります。

しかし、運動をすると回復することが分かっているため、ランニングやウォーキングを続け、「そのうち回復するや」と思うようにしています。

運動した直後に急によくなることはないのですが、何というか、下り坂の角度が緩くなり、継続していると、いつの間にか上り坂になるイメージです。

最近はラインニングに加え、1日7,000歩のウォーキングにも挑戦していおり、確実によい効果が得られています。

「運動脳」の要約まとめ

いかがだったでしょうか?

この記事では、「運動脳」の要約と私がランニングをして、メンタルが回復した体験談をお話ししました。

最後に記事のポイントを振り返っておきます。

運動脳の要約

  • ストレスが慢性化するとコルチゾールが海馬を傷つける
  • 高いコルチゾールは記憶や学習に悪影響を与える
  • 定期的な運動でストレス耐性が向上する
  • 運動でうつ病の予防や治療が可能である
  • 運動はセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンを増加させる
  • BDNFは脳細胞を保護し新しい細胞の成長を促す
  • 運動で海馬のサイズが増加する
  • 運動は認知機能の向上に効果がある
  • 定期的な運動は記憶力を向上させる
  • 運動習慣はストレス管理に有効である

私がメンタルが回復した体験談

  • 何事もうまく行かない時期、フルマラソンに応募した
  • 週2~3回ランニングをすることが日課になった
  • 最初は苦しかったが、2か月くらいすると気持ちが前向きになった
  • 取引先の担当者にパワハラを受けていた
  • ランニングを始めて4か月くらい経ったころパワハラの相談をした
  • 取引先にクレームを入れてもらい、担当者は飛ばされた
  • 約4年間ランニングを続けている
  • 最近は1日7,000歩のウォーキングに挑戦している
  • 落ち込んでも「そのうち回復するや」と思えるようになった

運動はメリットしかありません。

ちょっと不調だなと思ったら、ウォーキングやランニングをして意識的にメンタルを回復させましょう!

の無料体験で読んでもいいし、

でランニングをしながら聴くと一石二鳥ですね。

この記事を書いた人
  • 24年目のITエンジニア
  • 50歳の節目で脱サラを目指し奮闘中
  • ネットショップと投資が好き
  • 年1回海外に家族旅行に行くのが夢

X(Twitter):(@evolution_Avi

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