副業に取り組みたいけど、本業が忙しくて時間がない。
頑張っても残業が減らない。
こんな悩みを抱えていないでしょうか?
この記事では、残業をゼロにするために必要な時間管理術を「手帳を使ったタスク管理手法」と題して解説します。
- 残業を減らす具体的な手法を知りたい
- 時間管理術を勉強したい
- 手帳を使いこなしたい
この記事を読めば、タスク管理により自分をコントロールできるようになり、残業を減らすことができます。
自由な時間を作り、プライベートや副業に充てましょう。
さぁどうぞ!
手帳を使ったタスク管理手法の全体概要
実際の手帳の写真
まずは、私が実際に使っている手帳をご覧ください。
こんな感じで1週間の計画と実績を記録していき、繰り返すうちに計画の精度を上げていく手法になります。
私の場合プライベートのタスク管理は別の手法を使っており、この手帳を使ったタスク管理手法は会社の仕事を効率的に行い定時で帰ることを目的として利用しています。
運用フロー
それでは全体の運用フローを説明します。
金曜日の夕方が起点になり、マインドマップを使用して翌週の計画を立てます。
月曜日~金曜日の平日は朝に1日の計画を立て実績を記録していきます。
そして金曜日の夕方に振り返り、マイルールの見直しを行います。
このように1週間のサイクルで振り返りと改善を繰り返しながらブラッシュアップさせていきます。
また、1日の中でも細かいPDCAサイクルを回し改善をしていきます。
1週間という期間が短すぎず、長すぎず改善してブラッシュアップさせるにはちょうど良い期間になります。
手帳を使ったタスク管理手法のメリット
概要が分かったところで、この手法のメリットを解説します。
細かいことを言うともっとたくさんあるのですが代表的なものを挙げるとこんな感じです。
それぞれ詳しく解説します。
考慮漏れのタスクが発生しない
「これ調べるのを忘れてた」、「準備作業が必要だった」、「会議を調整しようと思ったが空きがない」みたいに計画どおりに行かないことがあるかと思います。
このような場合、納期に間に合わせるために残業をするハメになります。
そのため、計画時点でいかにタスクの漏れを出さないことが重要になります。
手帳を使ったタスク管理手法は、金曜日の夕方に翌週1週間の計画を立てます。
また、このときマインドマップを使用しタスクの前後関係や全体としてのチェックを行うため、タスクの漏れが発生しにくいです。
マインドマップを使った翌週の計画はこんな感じです。
割り込み作業が入った時、瞬時に優先順位を判断できる
こちらは想像つきやすいと思いますが、1週間のスケジュールが完全に見える化できているため、割り込み作業が入った場合に対応可能なのか、調整が必要なのか即時に判断ができます。
自分の持ち作業のスケジュールが把握できてないと、割り込み作業が入ってきた場合に安請け合いしてしまいます。
受けたときはできると思っていたけど実際やってみたら想定以上の時間がかかり結局残業で対応した。
というのはよくあることです。
断ろうにも根拠が示せないと断りづらいですしね
スケジュールが把握できていると、「こちらを優先しますが、もともと本日実施する予定だった○○が明日の完了になりますがよろしいですか?」という調整ができるようになります。
このように明確に説明ができると「じゃ、他の人にお願いする」となることもあるでしょう。
計画を正確に立てることができるようになる
計画を立てる上で最も難しいのが適切な作業時間を見積もることです。
だいたい時間を少なく見積もってしまうことが多いのですが、余裕をみすぎて過大な時間を見積もってしまうこともあります。
見積もりが多い場合は遅れが発生しないため問題ないのでは?
余裕がありすぎると生産性が下がるという弊害があるんですよ。
タスクの見積時間はちょうどか少し余裕がある程度が良いとされています。
ただし、見積もりというのはタスクの特性や環境、担当者のスキルに依存するため一概に「正しい見積もり方」というものがないため難しいのです。
この手法では、自分で決めた見積もりに対して実績を記入していくことを繰り返すため、だんだん見積もりが上手くなります。日ごとの振り返り、週ごとの振り返りで仮説を立てて翌日、翌週で検証しながら精度を上げていく感じです。
自分に最適な手法になる
この手法では、週の振り返りのときにマイルールを更新していきます。
このマイルールは手帳を使ったタスク管理手法で定義しているものではなく、あなた自身が決めたルールです。
この手法を運用していく中で何らかの気づきがあり、検証した結果上手くいったことをマイルールとして定義していきます。
自分に合ったルールが作れますし、このルールも繰り返すうちにブラッシュアップされていきます。
手帳を使ったタスク管理手法で準備するもの
準備するものは3つ。「手帳」、「3色ボールペン」、「マインドマップツール」です。
手帳
手帳は見開き1ページで1週間分が管理できる週間バーチカル式のものを使用します。
私のおすすめは高橋書店 の商品No.885 フェルテ7です。
3色ボールペン
この手法では「黒」、「赤」、「青」の3色を使用するため、3色ボールペンが必要です。
100円ショップで売っている3色ボールペンでも問題ありませんが、キレイに書きたいという方は書いても消せるフリクションがおすすめです。
また、毎日使うため少し高級なものを購入してみても良いでしょう。
私のおすすめはフリクションボール3 ウッドです。
マインドマップツール
こちらは必須ではないのですが、翌週の計画を立てるためにマインドマップを使うと計画が立てやすくなります。
パソコンが必要になりますが、この手法ではマインドマップツールのXMind(無償)を使用します。
XMindのインストール、使い方については以下の記事で解説していますので、合わせてご確認ください。
マインドマップを使わない場合、紙とボールペンでも代用できます。
手帳を使ったタスク管理手法の全手順
準備が整ったところで、ここからは具体的な手順を解説していいます。
翌週の計画(金曜日の夕方)
ここから具体的な手順になります。
金曜日の夕方に翌週の計画を立てるところから始まります。
手順は以下のとおりです。
サンプルを見ながら1つ1つ解説していきます。
持っているタスクを全て洗い出す
翌週に実施すべきタスクを全て洗い出します。
XMindで分類分けしながら思いつくままに素早く書き出します。
翌々週以降に着手するタスク、納期が決まってないけどやらないといけないタスクも、とにかく持っているタスクはすべて洗い出します。
タスクが少ない場合はマインドマップを使うまでもないため、手書きで紙に書きだすとよいでしょう。
工数を見積もり、期限を決める
洗い出したタスクの工数(タスクに必要な時間)を見積もり、期限を決めます。
工数が見積もれない場合、または工数が大きすぎる場合は見積もれるまでタスクを細分化します。
収集→整理→実行で細分化すると良いでしょう。
例えば週計画サンプルの「システムテストケース作成」の納期が2週間後だとします。
工数が10日になり、これだけ長いと気持ちに余裕が出てくるのですが、実際はレビューをすることを考えると6日後には完成させないといけないことになります。そのため赤枠内のようにタスクを細分化し工数を見積もります。
調査やアイデア出しなど事前に工数が出しにくい場合でも必ず工数を決め期限を決めます。
これを繰り返すことで、工数見積もりの精度が上がっていきます。
内容があいまいなタスクほど、余裕をもって工数、期限を決めると良いでしょう。
調整等のタスクを追加する
マインドマップで整理すると、タスクの前後関係が見えやすくなるため、漏れに気づくことが多いです。
例えば週計画サンプルの青枠のタスクを見つけた経緯は下記のような感じです。
- 「外部連携テストケース入れ込み」をするには、外部システムとケースの調整が必要だな。相手の都合もあるため早めに「外部連携テストについて調整」というタスクを入れよう。
- 「お客様レビュー」の期限は決めたが、そういえばいつも会議の調整で日程が合わなかったりして苦労してるな。今回はある程度完了の目処がついた時点で会議の調整をしておこう。
このように調整等のタスクも漏れなく入れ込んでいきます。
全体を見てシミュレーションする
翌週のスケジュールが出来上がったら、最後にこれで行けそうかシミュレーションします。
1日8時間仕事をするとして、8時間すべてを作業時間に割り当てると破綻してしまいます。
メールを見る時間、誰かに話しかけられる時間、一息つく時間、これらの時間を加味してだいたい70%~80%くらいで計画を立てると上手く行きやすいです。
手帳に書き込む
翌週の計画がマインドマップで作成し終えたら、手帳に書き込んでいきます。
ここでもサンプルを見ながら解説します。
- タスクを【下エリア】に記入します。
- 調整済のミーティングや定例ミーティング等、実施時間が決まっているものを【メインエリア】に枠付きで記入します。
- 時間が明確でない(1日の内どこかで実施すれば良い)タスクを【上エリア】に記入します。
- 取りまとめ事項や覚書を【右エリア】に記入します。
これらの計画はすべて黒字で記入します。
具体的なスケジュールは毎日朝に記入するため、翌週の計画としてはここまでです。
前の週に翌週のタスクを整理することによって、週末はスッキリ仕事のことを忘れることができます。
また、月曜日の朝にこの手帳を見ることで段取りを思い出しスムーズに作業に取りかかれます。
もし、翌週の計画時点で破綻しているスケジュールになっていた場合、月曜日の朝に各種調整を行い無理のないスケジュールを組むと良いでしょう。
毎日の計画(月曜日朝~金曜日夕方)
次は毎日の運用を解説します。
- 一日の朝に下エリアのタスクから今日実施するタスクを決め、メインエリアに黒字で記入します。
- タスクが完了したら赤字で実績(費やした工数)を記入し、タスクに取り消し線を入れます。
また、割り込み作業が入った場合は青字でタスクを記入します。 - 一日のタスクが終わったら、赤字で1日の振り返りを記入します。
ここはあまり考え込まず簡単で良いです。
No2で割り込み作業の説明をしましたが、よほど優先しないといけない場合を除き下エリアに記入し、翌日以降に実施するように計画してください。
割り込み作業を優先して実施してしまうと計画を立てている意味が無くなります。
上司やお客様からの依頼だとしても今日の予定を説明して、期限を調整しましょう。
1週間の計画が明確なため、調整しやすいはずです。
こんな感じで金曜日まで運用を続けます。
振り返り(金曜日の夕方)
金曜日の夕方は早めに仕事を切り上げて振り返りをします。
以下のような観点で1週間の振り返りをします。
- 計画通りにタスクが実施できたか
- 工数見積もりは妥当であったか
- 割り込み作業発生時に調整できたか
そして空きスペースに結果を記入します。
最後に1週間の中の気づきから、翌週以降で改善したいこと、試したいことがあればマイルールに追記していきます。
マイルールは手帳のメモ欄でも良いし、エクセル等で別管理しても良いでしょう。
私はエクセルで管理しています。
このようにマイルールを蓄積、アップデートしていき、オリジナルの手法に仕立てていきます。
課題が見つかると、解決させるためにネットで調べたり書籍を読んだりすると思いますので、そこで得たノウハウを試してみてマイルールにすることもあります。
手帳を使ったタスク管理手法の全手順まとめ
手帳を使ったタスク管理手法として全手順を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
タスク管理ができるようになると、仕事が思い通りできるようになり、プライベートの時間も十分確保できます。
何より計画通りに進むことで、高いモチベーションが維持でき自己肯定感が高まります。
これまで色々タスク管理ツールを試してみたけど上手くいななかった方も、この手法をブラッシュアップさせ最強のオリジナル手法を作ってみてください。
最後にタスク管理について体系的に学びたいかたは、タスク管理のおすすめ本についてまとめた記事がありますので、合わせてご覧ください。
- ITエンジニア歴24年(現役)
- マネージャー兼システムアーキテクト
- 副業としてネットショップ運営
- ITエンジニアのスキルアップネタを発信
- 輝くエンジニアを増やしたい
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