転職を考えているのですが、エンジニア経験1年目の市場価値はどれくらいですか?
厳しいようですが、最初に結論を言います。
実務経験1年のエンジニアの市場価値は「ない」に等しいです。
1年経験しているということを売りにするのではなく、「経験1年なのに、〇〇がある」というように経験以外の価値を持つことが大事です。
この記事では、エンジニアの採用担当者である私が、若手エンジニアなのに経験以外の価値が目を引いた実例5件を解説します。
「経験」という中身が見えないワードに惑わされず、本当の価値を身につけましょう。
- ITエンジニア歴24年(現役)
- マネージャー兼システムアーキテクト
- 国家資格 FE・SW・SA・PM 保有
- 孫請けSES ⇒ SIer ⇒ 起業を目指し中
- 輝くエンジニアを増やしたい
X(twitter) : (@evolution_Avi)
エンジニア1年生の市場価値ははっきり言って「ない」
冒頭で言いましたが、経験1年のエンジニアの市場価値は「ない」に等しいです。
現実を知るためにも、無料で市場価値を確認できるツールがありますので、試してみてください。
経験1年というワードを気にすることなく、あなたの価値(強み)をアピールした方が市場価値は上がります。
実際のところ、採用担当者は経験年数なんて採用の判断には使いません。
企業側は例えば「Javaのプログラミングができる人がほしい」とか、「経験は浅くても良いので、どんどん技術を吸収できる人がほしい」など、採用したい人物像があります。
決して、「経験5年の人がほしい」とはならないのです。
経験年数よりも目に見える市場価値が大事
エンジニア1年生の市場価値がないことが分かったところで、ではどんな人の市場価値が高いのかを考えていきましょう。
市場価値が高いとは、希少価値が高いとも言えます。
例えば、プロジェクトマネジメントができる、Javaが組める、SQLが得意などです。
ただし、「できる」と言うだけでは信ぴょう性に欠けるため、資格があると価値を証明できます。
上記の例でいうとこんな感じ
- プロジェクトマネージャ(情報処理技術者試験)
- Oracle認定Javaプログラマ
- ORACLE MASTER
経験年数が少ないからこそ、資格を持っていることで希少価値が上がります。
なぜなら、経験年数が増えるほど資格保有者も増えるためです。
このように公的に認められた資格は確実に市場価値を上げます。
その他にも、ブログに技術に関する記事を投稿していたり、githubにプログラムをアップしていたり、目に見える資産は説得力があり、直接的に市場価値を上げてくれるでしょう。
目に見えなくても伸びしろが価値になる
資格やブログなどの資産がない場合でも、若いというだけで市場価値があります。
それは「伸びしろ」があるためです。
採用担当者の目線でいうと、ある程度スキルがあっても採用後に成長しない人材よりも、今はスキルが無くても成長する伸びしろを感じさせる人材がほしいのです。
そこを面談や採用面接で見極めます。
話すときの「あいづち」、「目線」、「間のとりかた」などでコミュニケーション能力が分かります。
普段どのようなインプットをしているか、アプトプットをしているか、将来のキャリアをどのように考えているかなどを聞くことで自己啓発能力を見ます。
このように目には見えないけど、今後成長しそうな伸びしろが市場価値になります。
面談で「この人がほしい」、「この人と一緒に仕事がしたい」と思わせたら、その企業にとってのあなたの市場価値は一気に上がるということです。
実務経験1年目のエンジニアが市場価値を上げた5つの方法
それでは、私がエンジニアの採用をしていく中で、若手なのに市場価値が高いと評価した実例を紹介します。
資格を取得する
やはり、一番わかりやすい市場価値の上げ方は資格を取得することです。
情報処理技術者試験であれば以下のように下に行くほど市場価値が高くなっていきます。
- ITパスポート
- 基本情報技術者
- 応用情報技術者
- 高度情報処理技術者
経験1年目であれば、基本情報技術者を持っていると少し価値が上がり、応用情報技術者を持っていると、大きく価値が上がるイメージです。
転職やプロジェクトの要員募集時、面談する前に、スキルシートで取捨選択されます。
そのとき、価値のある資格は必ず採用担当者の目に止まります。
少なくとも、同じような経験の対象者が2人いる場合、資格保有者に声がかかるでしょう。
ブログや知識共有サービスに投稿する
目に見える市場価値2つ目として、情報資産があります。
noteやqiita、zennなどの知識共有サービスに記事を投稿することで、技術力や文章力のアピールになるだけでなく、以下のようなメリットがあります。
- コミュニケーション能力の証明になる
- 自己表現力の向上につながる
コミュニケーション能力の証明になる
自分の考えや知識を文章化することで、コミュニケーションスキルを証明でき、採用担当者へのアピールになります。
転職先、参画するプロジェクトに関係する技術のことが書かれている記事であればさらに価値は上がります。
自己表現力の向上につながる
転職やプロジェクトへの参画時はほとんどの場合は面接があります。
ブログや知識共有サービスに記事を投稿することで、自分の考えがしっかりまとまり記憶に残っているため、面接でも自分の考えを論理的に説明できます。
何も難しい知識をアウトプットする必要ななく、「エンジニアを1年間経験して得たもの」などのタイトルであれば誰でも書けるはずです。
前述しましたが、市場価値の言い方を変えれば希少価値です。
情報資産を持っていない人より、持っている人の方が少ないため、必然と価値は高くなります。
githubにプログラムを登録する
先ほどの情報資産に近いですが、今回は自作のプログラムをgithubに登録することです。
エンジニアですから、プログラムが組めるということが価値につながらないわけがありません。
githubにプログラムを登録すると聞くと、すごく大変なイメージがありますが、昨今はYoutubeやドットインストールなどで無料でプログラミングを学べるコンテンツはさくさんあります。
そのため、独自のアイデアで設計してプログラミングしなくても、上記のような無料サービスの演習で作成したプログラムで十分です。
繰り返し申しますが、githubにプログラムを登録していない人がほとんどなので。
そう、希少価値ですね。
コミュニケーション能力を鍛える
人材を採用するとき、もちろんスキルがマッチするかどうかを確認するのですが、「うちのリーダーと合うかな」とか、「チーム内でうまくやっていけるかな」という相性も確認します。
よくあるのが、スキルはある程度高いけど、自分からコミュニケーションを取ることが苦手で、問題を抱えたり、無駄な作業をしたりする人がいます。
このようにコミュニケーションうまく取れない人は、敬遠されがちです。
逆にスキルは低くても、コミュニケーション能力の高さから、今後の成長を見越して採用するケースは良く見ます。
コミュニケーション能力を高めろと言われても難しいです。
コミュニケーションは一長一短で伸びるスキルではないため、以下のようなことに気を付けて、コミュニケーションの機会を増やしましょう。
- 自分からコミュニケーションを取る
- 相手目線で考える
- リアクションするだけではなく、自分の意見を伝える
伸びしろをアピールする
目立ったスキルもない、コミュニケーションも苦手という人は、若さや誠実さで勝負しましょう。
「今はスキルは足りないですが、精一杯努力して成長します」というアピールをするのです。
実際、面談の際の印象は大きく、「スキルシートはいまいちだが、伸びしろがありそうなので採用しよう」となることも多いです。
- 挨拶をする
- 目を見て話す
- 仕事に向き合う姿勢を語る
- 成長する意欲を伝える
このようなことを面談時に気持ちをこめて伝えると、将来性を期待され価値が上がるでしょう。
事前に問答集を作っておき、練習しておくと成功率が上がります。
実務経験1年目のエンジニアが市場価値を上げた5つの方法まとめ
いかがだったでしょうか?
この記事では、実務経験1年目のエンジニアが市場価値を上げた方法を解説しました。
実務経験1年というと、ネガティブに捉えられることが多いですが、実のところ経験1年であろうが、10年であろうが行動量に比例して価値が蓄積されます。
ブログに記事を投稿する、githubにプログラムを登録する、面談の前に問答集を作る。
これらは数日で実行できることですが、ほとんどの人はやりません。
資格にしたって、勉強する計画を立て、毎日勉強を継続し、くじけそうになっても挫折せず行動した結果なのです。
コミュニケーションも勇気を出して自分から行動した積み重ねがコミュニケーションスキルとして積み上がったと言えます。
市場価値は経験年数によって上がっていくものではなく、行動の量で増えていくものです。
経験1年だからといって気負いすることなく、どんどん行動を積み上げて、市場価値を上げていきましょう。
- ITエンジニア歴24年(現役)
- マネージャー兼システムアーキテクト
- 副業としてネットショップ運営
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