【2025年】応用情報技術者試験の合格に必要な勉強時間と勉強方法

応用情報に合格する勉強時間
後輩くん

応用情報を受験することを決めたけど、いったい何時間くらい勉強すればいいんでしょう?

応用情報に合格するためには、まとまった勉強時間が必要です。

いくら実務経験があったとしても試験勉強をしないと解けない問題が多いからです。しかし逆を言うと、適切な時間勉強をすることで確実に合格できます。

この記事では、あなたに適切な勉強時間を設定し、合格するための計画の立て方、勉強方法を伝授します。

キッチリ狙って応用情報に合格できるよう、その方法をマスターしてください。

この記事を書いた人
あび
あび
  • ITエンジニア歴24年(現役)
  • マネージャー兼システムアーキテクト
  • 国家資格 FE・SW・SA・PM 保有
  • 孫請けSES ⇒ SIer ⇒ 起業を目指し中
  • 輝くエンジニアを増やしたい

X(twitter) : (@evolution_Avi)

2017年にシステムアーキテクト、2021年にプロジェクトマネージャ試験を取得しました。(右から2つ)

この記事はそのときの経験を元に執筆しています。

目次

応用情報技術者試験の合格に必要な勉強時間

応用情報技術者試験の合格に必要な勉強時間

一般的に必要な勉強時間

まず最初に一般的に応用情報に合格するためにはどのくらいの勉強時間が必要かを見てみましょう。

試験対策教材で有名なiTEC社が応用情報技術者試験の合格者の声をまとめてくれています。

iTEC社の合格者の声まとめてみました 応用情報技術者試験(AP)

出展:iTEC社の合格者の声まとめてみました 応用情報技術者試験(AP)

合格者の平均勉強時間は212時間でした。

212時間というと平日1時間、休日2時間毎日勉強しても5か月以上かかる計算です。

多いですね。

ただし、これは合格者の声だということを忘れてはいけません。

合格した人は、合格点ギリギリを狙っているのではなく、想定外のことがあってもうかるよう十分な勉強をしている人も多いわけで、212時間という数字はあくまで平均として捉えましょう。

あなたに必要な勉強時間

一般的な勉強時間が分かったところで、あなたに必要な勉強時間を決めましょう。

後ほど勉強方法について解説しますが、今回の試験勉強で何時間を勉強するという目標を定めることが非常に重要です。

過去問を解いてみて、学習時間が妥当であるか確認する

まずは午前、午後の過去問を解いてみて、現時点でどのくらいのレベルにあるか確認します。

いつの過去問でも構いませんが、できれば直近3年以内のものにしましょう。

午前問題が正解率40%以上取れるのであれば(合格は60%)、後述する過去問道場か過去問マラソンを実施することで、午前は50時間くらいあれば足りるでしょう。

40%取れない場合は、それ以上の勉強時間を確保してください。

午後は必須問題の情報セキュリティ以外は以下から4問選択しなければなりません。

  • 経営戦略
  • プログラミング
  • システムアーキテクチャ
  • ネットワーク
  • データベース
  • 組込みシステム開発
  •  情報システム開発
  • プロジェクトマネジメント
  • サービスマネジメント
  • システム監査

まずは、直感で点数が取れそうなジャンルを選び、解いてみましょう。

午後試験も正解率40%以上取れるのであれば(合格は60%)、100時間くらいあれば足りるでしょう。

40%取れない場合は、それ以上の勉強時間が必要となります。

このように午前、午後に必要な時間を積み上げてトータル勉強時間を求めます。

ただし、途中で柔軟に対応できるようにトータル勉強時間の4分の1程度のバッファを設けておきましょう。

例えば以下のような感じです。

分類勉強時間勉強方法
午前50時間過去問道場
午後100時間アウトプット勉強法
バッファ50時間予備時間

ここが最初に挫折しやすいところです。最初の過去問実施は解けない問題が多くモチベーションが下がります。しかし、最初の過去問実施をやることで明確な目標が定められ合格率を圧倒的に高められますので、乗り切ってください。

受験日までの日数で勉強時間が捻出できるか確認する

よし、200時間勉強するぞ!

このように気合を入れたとして、物理的に時間を捻出できなかったり、1日5時間など無理なスケジュールになっていては、挫折することが確定してしまいます。

設定した勉強時間が本当に捻出できるかエクセル等でカレンダーを作り、シミュレーションしましょう。

  • 1日5時間など、無理な計画にしない
    平日1時間、休日2時間くらいが現実的。これで月40時間
  • 平日の朝や休日など、確保しやすい時間帯に勉強するルールを決める
  • 勉強のために計画的に有給を取る
  • スキマ時間を有効活用する

応用情報技術者試験のトータル勉強時間を目標に掲げる

応用情報技術者試験の勉強時間を目標に掲げる

トータル勉強時間を目標に掲げる理由

なぜトータル勉強時間を目標に設定するのか?
それはゴールが明確になり、常にペースを把握・調整できるからです。

勉強時間ではなく、「やること」を目標にした場合・・・

例えば、「参考書を読破して過去問を5年分実施しよう」という目標を決めたとします。

やろうとしていることをすべて実施するには300時間以上かかるのに、実際は300時間を捻出することが不可能だったりします。

計画時点ではやる気に満ち溢れているため出来る気がするのですが、これではスタート時点から不合格が約束されているようなものです。

一方、最初にトータル勉強時間を200時間と決めた場合、ゴールが明確になります。


勉強をすれば必ずゴールに近づくため、モチベーションも保てますし、「折り返し地点で80時間か、もっとペースを上げよう」とか、「第1章に5時間も掛けてしまった、これでは参考書の読破だけで60時間使ってしまうので、ある程度理解しているところは読み飛ばそう」など調整しながら進めます。

トータル勉強時間を決め、その時間やりきることを目標にすることで挫折しにくくなります。

参考書の読破+過去問実施で目標を決める
トータル勉強時間で目標を決める

どうやったら合格するかではなく、なぜ落ちるのかに目を向ける

効率の良い勉強のしかた、おすすめの勉強法という情報はたくさんありますが、人から聞いた勉強法(特に無料の情報)の場合は、途中で挫折しやすいです。


うまく行かなくなったときに、「この勉強法は自分には合ってないかもしれない」と思い始めるからです。


そのため、勉強方法はできるだけ自分オリジナルに仕上げた方がよいです。最初は人から聞いた勉強法、ネットから仕入れた情報でもよいので、アレンジや改善をして自分オリジナルの勉強方法にしてください。

そして、勉強法よりも大事なことは合格できるスケジュールを立て、やりきることです。

ここで1つ質問です。

あび

応用情報に落ちる人は何が原因か分かりますか?

・・・。

・・・・。

・・・・・。

なぜ落ちたのか、答えを言います。

  • 途中で挫折した
  • 勉強時間が足りなかった

他にも落ちた原因は様々あると思いますが、結果的にこの2つに集約されると思います。

応用情報技術者試験は、申し込みをしたけど受験していない人が毎年約35%います。

これは、3割以上の人が挫折していると言えます。
※申し込みの手違い、受験日に急用が入ったという人もいるとは思いますが少数でしょう。

試験時期応募者数受験者数受験割合
令和6年春55,56936,73066%
令和5年秋56,07337,76367%
令和5年春49,49832,34065%
令和4年秋54,67336,32966%
令和4年春49,17132,18965%
令和3年秋48,27033,51369%
令和3年春41,41526,18563%
直近の応用情報技術者試験の申込者数と受験者数

また、合格率は約24%のため、70%以上の人は勉強時間が足りなかったと推測できます。
※試験中に急用が入ったとか、受験番号を書き間違えた人もいるかと思いますが少数でしょう。

試験時期受験者数合格者数合格率
令和6年春36,7308,67724%
令和5年秋37,7638,75323%
令和5年春32,3408,80527%
令和4年秋36,3299,51626%
令和4年春32,1897,82724%
令和3年秋33,5137,71923%
令和3年春26,1856,28724%
直近の応用情報技術者試験の合格者数

参考:IPA情報処理推進機構 統計情報

下図のように、合格するために必要な勉強時間が足りておりし、トータル勉強時間をやりきった人だけが合格できるのです。

合格するために必要な勉強時間をやりきることができれば合格できる

合格するために必要なトータル勉強時間を決め、目標に掲げる。

応用情報技術者試験の参考書選び

応用情報技術者試験の参考書選び

トータル勉強時間を決めたら 、参考書を買いましょう。

応用情報技術者試験とはどのような問題が出るのか、どのような勉強が必要かをある程度知った上で計画を立てるためです。

参考書の選び方

応用情報技術者の参考書はたくさんありますが、これを選んではダメというようなハズレ参考書はありません。

どの参考書も合格するには十分な情報がそろっています。

しかし、以下のような特徴がありますので、自分に合ったものを選びましょう。

おすすめの参考書5選

あび

それでは、おすすめの参考書を紹介していきます。

キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者

イラストを多く使い、分かりやすくかみ砕いて説明しているところが特徴。

初めて受験する方、仕組みからきちんと勉強したいと考えている方に最適です。

逆に受験経験があったり、ある程度の知識がすでにある方は物足りないかもしれません。

ページ944ページ
出版社技術評論社
価格3,630円

応用情報技術者 合格教本

幅広い出題範囲を網羅した王道のテキストと言われています。

巻末には本試験最新17回分の午前問題に挑戦できる演習アプリ「DEKIDAS-WEB」が付属しており、家では書籍、スキマ時間はアプリを使うことで効率よく勉強できます。

ページ800ページ
出版社技術評論社
価格3,300円

ニュースペックテキスト 応用情報技術者

オールカラーの図解で分かりやすいのが特徴。

「過去に出題されたところ」と「これから出題されるところ」に絞り込み、本試験で狙われる論点だけを効率よくマスターする構成になっています。

ページ未定
出版社TAC出版
価格3,080円

応用情報技術者 午後問題の重点対策

午後試験に特化した参考書。

午後問題を解くために必要な着眼点、問題文の読み方を丁寧に解説しているのが特徴です。

どうしても午後問題で点数が取れないという方はこの参考書で問題の解き方を学ぶとよいでしょう。

ページ895ページ
出版社アイテック
価格3,740円

応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集

こちらは問題集になります。

午後問題の勉強方法として過去問題を繰り返し行うことが有効ですが、直近4回分の本試験問題・解説が掲載されているため、過去問を模擬試験のような形で解いてみて自分の解答と見比べると効果的です。

ページ464ページ
出版社技術評論社
価格2,420円

応用情報技術者試験の勉強時間に合わせたスケジュールと勉強法

応用情報技術者試験の勉強時間に合わせたスケジュールと勉強法

スケジュールの作成

詳細スケジュールは綿密に立てると守れなかったときに挫折しやすいため、ざっくり計画し、直近だけ詳細に立てます。

そしてトータル勉強時間内で消化できるようにリスケしながら進めていきます。

ざっくりスケジュール
詳細スケジュール

詳細スケジュールは自分の好きなように立ててよいですが、とにかくトータル勉強時間をやりきることに注力しましょう。

仕事が忙しくなったり、勉強のやる気が起きない時もあると思いますが、そんなときはすぐリスケします。

仕事ではないので、スケジュール通り進まなくてもOKです。

ただし、しつこいですがトータル勉強時間をやりきることが大前提です。

スケジュールは何度リスケしてもOK。とにかくトータル勉強時間をやりきる。

計画の立て方、進捗管理のしかたをさらに詳しく解説した記事もあります。
「目標管理シート」、「実績管理シート」、「進捗管理シート」をMicrosoft Excelでダウンロードもできます。
多忙なITエンジニアが働きながら資格を取るスケジュール管理方法

また、スケジュールの作成、進捗管理を効率化したい場合は、を利用してみてください。

応用情報技術者試験午前の勉強テクニック

過去問道場

仕事をしながら独学で勉強するとなると、時間の捻出がネックになります。

そこでスキマ時間を使って勉強することが有効になるのですが、応用情報技術者試験ドットコムの過去問道場が最適です。

無料で使えるWebサービスで、PCでもスマホでも利用できます。
午前問題は3,100問以上からランダムに出題され、詳細な解説まであります。

また、学習履歴が保存されているため、ジャンルごとの成績など様々な学習データが参照できます。

無料とは思えないサービスのため、利用している人は多いです。

過去問マラソン

アプリより紙で勉強したいという方は、過去問マラソンをおすすめします。

これは、過去問を解き、間違えた問題を正解するまで繰り返し解くという方法です。

  1. 過去問を200~300問印刷する(IPAのサイトからダウンロード可能)
  2. 1問3分以内で問題を解き、結果を以下のとおり分類する
    a:正解(次に同じ問題が出ても解ける自信がある)
    b:正解(選択肢を完全に理解していない。次は不正解になる可能性がある)
    c:不正解
  3. bとcの問題を再度解く
  4. bとcが無くなるまで繰り返す

過去問マラソンを1周終えたら、試験1回分の午前問題を解いて、自己採点してください。

結果70%獲得できてなかったら、もう1周するという感じで繰り返していきます。

上記の例では、a~cに分類していますが、「d:解ける気がしないから諦める」を追加してもよいです。

計算問題など、苦手分野で解くのにストレスがかかるのであれば、キッパリ諦めるのも作戦です。

しかし、過去問マラソンをしていると、不正解し続ける問題は問題を見た瞬間に答えが出てくる(理解していないが答えを覚えている)状態になるため、解き方を理解していなくとも、繰り返し解いた方がメリットはあります。

午前の問題は約4割が過去問と全く同じ問題が出ます。そのため、この方法で合格ラインの60%はクリアでるでしょう。

応用情報技術者試験午後の勉強テクニック

アウトプット勉強法

午後の出題範囲は広く、覚えなくてはいけないことはたくさんあります。

エビングハウスの忘却曲線でも言われるように、人が何かを学んだとき、

  • 1時間後には56%忘れる
  • 1日後には67%忘れる
  • 6日後には75%忘れる

そう、すぐ忘れるんです。

そこでおすすめなのは、覚えにくそうな概念や考え方が出てきたら図解し、アウトプットすることです。

アウトプット先はパワーポイントでもエクセルでもよいですし、何なら紙に手書きでもOKです。

そして、定期的に自分で描いた図解をサラっと見直したり、過去問で不正解になったときにも図解を見直して記憶に定着させます。

図解は、基本的に参考書に書いてあることを写すのですが、自分なりに要約してシンプルにしたり、自分の好きな色、形にすることで記憶に残りやすくなります。

誰に見せるわけでもないので、細部にこだわらず時間をかけずに描くとよいでしょう。

以下は私がプロジェクトマネージャ試験に合格したときに描いた図解です。合計24枚でした。

1年以上経った今でも、見返すとパッと思い出します。

アウトプットの威力はすごいです。

午前はとにかく過去問を繰り返し解く。午後はアウトプットをしながら記憶に定着させる。

応用情報技術者試験当日の過ごし方

試験日前日まで計画通りに勉強できたら、あとは当日に全力を出し切る行動をします。

試験前日猛勉強はせず、落ち着いて過ごし、夜は早く寝る
試験当日朝普段通りの朝食を済ませ、試験開始1時間前に到着するように出かける
試験開始前事前に印刷しておいた答え付きの午前過去問をパラパラめくる。※問題は解かず、答えを覚える
昼休み控え目に昼食をとり、エネルギーをチャージする(昼寝をする・エナジードリンクを飲む)

試験会場で参考書を真剣に読んでも効果はありません。

午前試験前、答えを覚えるために過去問をサラッと見る以外は、リラックスしてエネルギー回復に努めましょう。

応用情報技術者試験の合格に必要な勉強時間と勉強方法まとめ

いかがだったでしょうか?

この記事では、応用情報技術者試験の合格に必要な勉強時間を設定し、設定したトータル勉強時間をやりきれば必ず合格するというシンプルな考え方を提唱し、スケジュールの立て方、勉強テクニックを解説しました。

最後にポイントを振り返ります。

  • 合格するために必要なトータル勉強時間を決め、目標に掲げる
  • スケジュールは何度リスケしてもOK。とにかくトータル勉強時間をやりきる。
  • 午前はとにかく過去問を繰り返し解く。午後はアウトプットをしながら記憶に定着させる。

目標を達成するために必要な時間を見積もること、設定した目標をやりきること、この2つはITエンジニアにとって非常に重要なスキルです。

最初は難しいですが、一度この方法で試験に合格すると、次に挑戦する高度情報処理試験でも同じ方法が使えるため一生もののスキルになります(トータル勉強時間を見積もる精度も上がります)

ぜひ挑戦してください。

最後に、この記事を読んでいただいた方が応用情報技術者試験に合格することを心より祈っています。

この記事を書いた人
あび
  • ITエンジニア歴24年(現役)
  • マネージャー兼システムアーキテクト
  • 副業としてネットショップ運営
  • ITエンジニアのスキルアップネタを発信
  • 輝くエンジニアを増やしたい

X(Twitter):(@evolution_Avi

応用情報に合格する勉強時間

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