COBOLしかできないのですが、今後のキャリアを考える上で何をすればよいでしょうか?
一部で「COBOLはオワコン」とか言われ不安になりますよね。
しかし、実はCOBOLができることは強みであり、価値があるとも言えます。
また、COBOL以外の強みと掛け合わせることで市場価値は高まるのです。
自分でも見えてない価値は必ずあり、COBOLだって武器になります。
この記事を読んで自分の強みを明確にし、今後のキャリアの方向性を見出しましょう!
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COBOLしかできないエンジニアのイメージが悪い理由
COBOLのイメージというと以下のようなものが出てきます。
- 時代遅れ
- オワコン
- 技術者が高齢化している
なぜ、このようにイメージが悪いのでしょうか?
原因の一端は2019年に経済産業省が発表した、いわゆる「2025年の崖」と言われるDXレポートが影響しているようです。
DXレポートでは、デジタル技術が高度化した現代では、企業が競争力維持・強化のためにDX(デジタルトランスフォーメーション)をスピーディーに進めていくことが死活問題だと言及しています。
しかし、日本においてなかなかDXが進まない原因として、技術面の老朽化、システムの肥大化・複雑化、ブラックボックス化したレガシーシステムが足かせになっているとも指摘しています。
そのレガシーシステムで使用されている代表的な言語がCOBOLであるため、悪いイメージが付いたのではないでしょうか。
また、COBOLしかできないエンジニアは、COBOLが本当に使われなくなったら、唯一の強みがなくなるため、焦っている傾向が見受けられます。
COBOLしかできないエンジニアに将来性はあるのか
この章の問いに対する答えを先に言うと、COBOLしかできないエンジニアの将来性は明るいです。
なぜなら、現時点で多くのCOBOLシステムが稼働しており、COBOL技術者は年々減っている。
すなわち、COBOL技術者の市場価値は上がっているということです。
COBOLシステムは無くならない
1959年に誕生して、60年以上も現役で活躍しているCOBOLははぜ無くならないのでしょうか?
信頼性が高く、処理能力も高い、そして可読性もよいという特徴があるCOBOLは、銀行や保険会社、官公庁といった大規模な基幹システムに使用されています。
日経xTECHが2019年3月に実施した「COBOLに関する実態調査」によると、約6割に上る企業でいまだにCOBOLシステムが稼働しているようです。
大規模かつ社会的にも重要なシステムに活用されているCOBOLシステムは、そう簡単にリプレイスできるものではありません。
長期にわたり改修され続けロジックが複雑化していたり、開発を担当した担当者がすでに引退していたり、リプレイスにかかるコストとリスクは高まる一方、問題なく使えているため、COBOLシステムは今でも使い続けられています。
COBOL技術者は減り続けている
COBOLシステムは、いつかオープンシステムに置き換えられると思われてきたため、若いCOBOL技術者は育っていません。
若い技術者がCOBOLシステムの案件にアサインされても、自分の身につけたい技術ではないとの理由から離職されることも散見されます。
また、構築したCOBOLシステムの仕様を知り尽くした熟練技術者は、年々リタイヤしておりCOBOL技術者は減り続けています。
COBOL技術者の市場価値は上がっている
このような背景から、COBOL技術者の需要は変わらずあるにも関わらず、供給が減っているため、希少価値が上がっているのです。
そして、古いCOBOLシステムは、いつかは新しいシステムに移行する必要性がありますが、複雑で大規模なCOBOLシステムをリプレイスするためには、多くのCOBOL技術者が必要となります。
そうなると、需要が増え、さらに市場価値は上がっていくでしょう。
COBOLしかできないエンジニアはキャリア戦略のための大三角形を明確にしよう
2つの強みは決まっている
藤原和博氏が提唱するキャリア戦略のための大三角形という考え方があります。
どんなものでも1万時間取り組めば、そのジャンルで100人に1人の存在になれると藤原氏は言います。
そして、100人に1人のジャンルを3つ作れば、掛け合わせることで100万分の1の存在になれるということです。
COBOLを5年間経験していれば1万時間になる計算です。
そして、ほとんどの方は、経験が多い業務領域、得意な領域があるはずです。
例として私の身の回りのコボラー2名を挙げてみます。
例 | COBOL経験 | 業務経験 |
---|---|---|
先輩Aさん | COBOL経験20年 | プロジェクトマネージャ経験10年 |
後輩Bさん | COBOL経験5年 | 生命保険基幹システム経験5年 |
Aさんは、PMができるCOBOL技術者に関しては1万人に1人の存在であり、Bさんは生命保険COBOLシステムに関して1万人に1人の存在といえます。
※COBOL経験(100人に1人)✕ 業務経験(100人に1人)= 1万人に1人
3つ目の強みがカギを握る
100万に1人の存在になるためには、もう一つ極めたスキルが必要です。
希少価値を高めるためのコツとして、3つめのスキルはできるだけ、1つ目、2つ目とはかけ離れたスキルを選択することです。
3つ目のスキルを掛け合わせることによって、「サプライズ」があるものです。
例えば、先輩Aさんの場合、3つ目のスキルとして「カウンセラー」を選択したとします。
COBOLが使えてPMができるだけで市場価値は高いですが、さらにメンバーのメンタリングもできるとなると、さらに価値が上がります。
国のDX推進の後押しもあり、これからCOBOLシステムのリプレイスも増えていくと思いますが、COBOL技術者でありメンタリングのスキルを持つPMの市場価値は高いでしょう。
後輩Bさんについても考えてみます。
3つ目のスキルとして「デザイン」を選択したとします。
生命保険のCOBOLシステムは非常に古いものが多く、仕様書などのドキュメントが残っていたとしても非常に分かりにくいものだったり、仕様書が無くプログラムソースから仕様書を起こさないといけないケースもあります。
そんな中、COBOLソースの解析ができ、分かりやすいドキュメント作成ができるBさんの市場価値も高くなるでしょう。
COBOLしかできないエンジニアは自分の強みを活かしたスキルを習得しよう
3つ目の強みを何にしようか決められません
現在持っている強みと掛け合わることで市場価値が上がるスキルと言われても、見つけるのは難しいです。
そこで、3つ目の強みを見つけるための行動を紹介します。
- 自分で強みを洗い出す
- 家族や同僚に自分の強みを聞いてみる
- 適性診断を受ける
自分で強みを洗い出す
まずは、自分と向き合って、何が得意か、何が好きか、何に興味があるか、何をしているときに幸せを感じるかなどを書き出しましょう。
書き出すときはマインドマップを使用すると、どんどん出てくるためオススメです。
真ん中に自分の名前を書き、強みと思われることを書き出していきます。
書き出したことから連想させて、芋づる式にどんどん書いていきます。
もうこれ以上出ないというところまで洗い出しましょう。
例えばこんな感じです。
家族や同僚に自分の強みを聞いてみる
自分の強みは、案外自分ではわかってないことが多いです。
例えば、「難しいことを分かりやすく説明できる」とか、「相談しやすい」とか、これらは相手が感じていることであり、自分では気づいてないことがあります。
そのため、複数の身近な人に、自分の強みを聞いてみることが効果的です。
少々恥ずかしいですが、思い切って聞いてみましょう。
適性診断を受ける
最後は適性診断を受けるです。
適性診断は有料のもの、無料のものなど多数のサービスがありますが、私がおすすめするのは、無料なのに、有料級の診断ができる、ミイダス
アプリで質問に答えていくことで、自分の強みや生まれ持った個性が診断できます。
コンピテンシー診断に約35分と結構な時間はかかりますが、それだけに、結果は詳細に納得できるものになっています。
以下の図は私がミイダスのコンピテンシー診断を行い、自己分析をした結果をまとめたものです。
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COBOLしかできないエンジニアが強みを明確にするだけで勝つ方法まとめ
いかがだったでしょうか?
この記事では、COBOLしかできないエンジニアの将来性は明るいことを以下の例で示しました。
そして、藤原和博氏が提唱するキャリア戦略のための大三角形を使って、自分の強みを明確化する方法を提案しました。
ほとんどの場合、既に2つの強みは持っているため、3つ目の強みを決めるだけで、100万人に1人の存在になれます。
「COBOLしかできない」とネガティブに考えるのではなく、「自分はCOBOLもできるし、しかも・・・」という風にポジティブに考えることで、きっと強力な強みが見つかるかずです。
この記事を読んだことで、あなたのキャリアが開けるキッカケになれば幸いです。
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